山田政彦師範

父が築いた長崎支部と、受け継ぐ未来

2024年3月14日、父がこの世を去りました。父は空手一筋の人生を歩み、長崎支部を設立して多くの門下生を育て上げました。その影響力と功績は、地域だけでなく、世界にも広がっています。

私は父の後を継ぎ、支部長代行として新しい一歩を踏み出しました。父の志を胸に、これからも空手を通じて多くの人々に貢献できるよう努めてまいります。

空手人生

父が極真空手と出会ったのは19歳のときでした。福岡から東京に上京し、1年半後には黒帯を取得し指導員となり、さらに22歳という若さで最年少インストラクターとしてブラジルに派遣されました。4年間にわたり、空手を普及させるために奔走し、多くの人々に空手の魅力を伝えました。

その後、父は母(祖母)の故郷である長崎に戻り、長崎支部を設立しました。地域の子どもたちや若者たちに空手を教え、多くの才能ある選手たちを育て上げました。父の指導のもとで、世界王者、ジュニアチャンピオン、キックボクシング世界王者2名、そしてUFC選手が誕生しました

教えを受け継いで

父は、空手は単なる技の鍛錬だけでなく、心を鍛えるものだと常々話していました。「礼儀を重んじ、強さと優しさを兼ね備えた人間になること」――それが父の教えの根幹でした。私はその教えを受け継ぎ、これからの指導に反映させていきたいと思っています。

父が残してくれた長崎支部は、地域とっても大切な場所です。ここで育った選手たちは、世界の舞台で輝くこともありますが、同時に地域社会に貢献する心を持つ人材にもなっています。

これからの長崎支部

私が道場を引き継いでからまだ間もないですが、父が築いた伝統を守りつつ、新しい風を吹き込むことを目指しています。道場に通う生徒たちや保護者の皆さんと共に、長崎支部をさらに発展させていきたいと思います。

父の「全てはここから始まる!」という言葉を胸に、これからも地域に根差した道場づくりを進めていきます。そして、空手を通じて、一人でも多くの人が心身ともに強くなり、豊かな人生を送るお手伝いができればと願っています。

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