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ある日、こんな言葉を思い出しました。
自分から見たら6に見えても、相手から見たら9に見えていることもある
同じものを見ていても、立場や角度が違えば、
全く違う形に見えてしまうことがあります。
「自分は間違っていない」と思っていても、
相手も同じように「自分は正しい」と思っているかもしれません。
大切なのは、
自分だけの正しさを押しつけず、相手の視点を想像すること。
この姿勢は、空手の稽古でも、日常生活でもとても重要です。

◆ 空手における“視点を変える力”◆
空手の稽古では、技を磨くだけでなく、
心の鍛錬も大切にしています。
- 指導しているつもりでも、相手には厳しく感じることがある
- 努力しているつもりでも、他の人から見ると足りないように見えることがある
- 試合で「攻めている」と思っていても、審判には「受けている」と見えることもある
それぞれの立場、角度、経験で“見え方”は変わります。
だからこそ、空手では礼節を大切にし、
相手を尊重して学ぶ姿勢を養います。
◆子ども達へ伝えたいこと◆
道場の子ども達には、よくこう話します。
「自分の気持ちだけでなく、相手の気持ちも想像しよう」
試合では相手がいるから成長できます。
ミットを持ってくれる仲間がいるから技が磨けます。
支えてくれる家族がいるから続けられます。
一人では強くなれない。
だからこそ、相手を思いやる心を育てることは、
技と同じくらい大切です。

◆日常にも生きる空手の精神◆
学校や職場、家庭でも同じです。
自分の意見が正しい、
自分の努力は理解されるべき、
自分の気持ちを分かってほしい。
そう思う時こそ、一度立ち止まり、心の中で問いかけてみましょう。
相手にはどう見えているだろう?
その一歩が、誤解をなくし、
人間関係を柔らかく、豊かにしてくれます。

◆最後に◆
空手は、人を倒すためのものではなく、
自分を高め、周りを大切にするための道です。
「6にも見えるし、9にも見える」
そんな柔らかい心と視点を持てることが、
本当の強さにつながっていきます。
押忍。


